私のコンプレックスは、ずばり「昭和顔」。
華やかな顔を持つ母とは対照的に、父似の私は昔からよく昭和っぽいと言われてきました。その反動か、外国人っぽい髪色に憧れブリーチを繰り返したり、過度なメイクで誤魔化してみたり、鏡の前で格闘する日々。
しかし、ずっと嫌だったそんな自分の顔に突然希望が見えたのは成人式でした。
初めての着物をつけて鏡の前に立つと、普段着の何倍も素敵に見えた自分を覚えています。
我ながら不思議とピンと来て、成人式はナチュラルメイクと黒髪で出よう!と決心。自分で選んだ着物は濃淡のあるボルドーカラー。
裾に大きな牡丹がデザインされた少々個性的なものでしたが、「これを着こなせるなんてすごいよ」という周りの声に鼻を高くし、いざ成人式へ。それまで一緒に遊んでいた友人も、黒髪で着物を着る私には驚いたようでした。
私の友人はというと当時全盛期だったギャルメイクを施し、ヘアセットもかなりボリューミーなもの。
しかし皆、私に関しては「いつもの雰囲気よりそっちの方が合ってる!」と口を揃えていました。
仲間からのお墨付きも後押しし、それをきっかけにもっと自分を見直そうと試行錯誤。
それ以来、自分本来の特徴を生かした服やメイクで過ごすようになりました。
着物をきっかけに大きく変わった私の見た目。そして成人式での再会により付き合い始めた彼とは、現在入籍を控えています。
今思えば、自分の転機ともいえる場所に、着物がありました。あの日がなかったら今頃まだ金髪だったかもしれません。自分を見直すきっかけをくれてありがとう!と声を大にして言いたいです。
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